安倍なつみは卒業コンサート後の会見で、記者の「モーニング娘。6年間の中で一番の思い出は?」という質問に対し、彼女はこう答えている。「今日です!」と。
彼女の目に映ったのは、無数の白い光、故郷室蘭を思い起こさせるような雪景色である。会場に集まった12000人の温かい光でもあった。
私は見ていた。
数分前までは色取り取りの光が揺れていた会場を唖然と見つめていた私。しかし、時間の経過とともに、まるで草原に雪が降り積もる様に会場が白く染まり始め、気が付くと辺り一面白い光で覆われていた。
想像以上のインパクト。光の一部になっている自分に誇りを感じた。
彼女の目には、白い無数の光が映っていた。しかし、その瞳は次第に滲んできて、それは涙となり頬を伝って落ちた。
メッセージを伝えるはずのマイクから聞こえるのは、彼女のすすり泣きだけである。彼女は手で顔を覆い、泣いていた。
会場から地鳴りの様に響く声援が起こる。「なーち!、なーち!、なーち!」彼女はその声援に支えられる様に、花道を歩く。
ファンに近い場所でメッセージを伝えるために作られた、花道の先にある小さなステージへ向っている。白い光の中を歩く彼女を見ていると、
それはまるで幻想的な1枚の絵を見ているようだった。
そして安倍なつみはファンに最後のメッセージを伝える場所に来た。
彼女は涙をこらえ、メッセージを伝え始める。「...ありがとう...白いよ..びっくりした...。」
安倍が声を発すると、先程までの大声援が嘘みたいに静まり返る。そこから彼女の言葉を一言でも聞き逃してなるまいという雰囲気を感じる。
「室蘭から出て来た私が、まさか..こんな温かい皆さんに囲まれたステージに立てるなんて...とっても幸せです。」
彼女は優しい笑顔で、ゆっくりとメッセージを伝えていく。
「これからもソロの安倍なつみ、そして頑張り続けるモーニング娘。、キラキラのハロプロを皆さん!応援してください」
彼女はメッセージを伝え終えた。すると会場から歓声が起こる。
彼女のメッセージが、会場全ての人に伝わった瞬間である。
メッセージを伝え終わると同時に、彼女のソロナンバー『22歳のわたし』のイントロが流れる。その時、安倍の表情が変わる。泣き顔が引き締まった表情に変わった。
いままで号泣していたのが信じられないくらい、彼女は完璧に歌っている。ファンは彼女の歌声に合わせ、白いサイリウムを揺らす。
その時、歌っている彼女の頭上から白いものが落ちてきた。それは雪のように見えた。
あきらかにファンが企画した白いサイリウム企画にあわせた演出で有る事が想像できた。
安倍なつみを最高の思い出とともに送り出してあげたいファンとスタッフの気持ちが最高の形で結びついた演出であった。
その日、横浜に雪が舞った...。その雪は、安倍なつみを愛しているファンとスタッフが降らせた雪だった....。
10話へ続く。明日の10時頃予定
彼女の目に映ったのは、無数の白い光、故郷室蘭を思い起こさせるような雪景色である。会場に集まった12000人の温かい光でもあった。
私は見ていた。
数分前までは色取り取りの光が揺れていた会場を唖然と見つめていた私。しかし、時間の経過とともに、まるで草原に雪が降り積もる様に会場が白く染まり始め、気が付くと辺り一面白い光で覆われていた。
想像以上のインパクト。光の一部になっている自分に誇りを感じた。
彼女の目には、白い無数の光が映っていた。しかし、その瞳は次第に滲んできて、それは涙となり頬を伝って落ちた。
メッセージを伝えるはずのマイクから聞こえるのは、彼女のすすり泣きだけである。彼女は手で顔を覆い、泣いていた。
会場から地鳴りの様に響く声援が起こる。「なーち!、なーち!、なーち!」彼女はその声援に支えられる様に、花道を歩く。
ファンに近い場所でメッセージを伝えるために作られた、花道の先にある小さなステージへ向っている。白い光の中を歩く彼女を見ていると、
それはまるで幻想的な1枚の絵を見ているようだった。
そして安倍なつみはファンに最後のメッセージを伝える場所に来た。
彼女は涙をこらえ、メッセージを伝え始める。「...ありがとう...白いよ..びっくりした...。」
安倍が声を発すると、先程までの大声援が嘘みたいに静まり返る。そこから彼女の言葉を一言でも聞き逃してなるまいという雰囲気を感じる。
「室蘭から出て来た私が、まさか..こんな温かい皆さんに囲まれたステージに立てるなんて...とっても幸せです。」
彼女は優しい笑顔で、ゆっくりとメッセージを伝えていく。
「これからもソロの安倍なつみ、そして頑張り続けるモーニング娘。、キラキラのハロプロを皆さん!応援してください」
彼女はメッセージを伝え終えた。すると会場から歓声が起こる。
彼女のメッセージが、会場全ての人に伝わった瞬間である。
メッセージを伝え終わると同時に、彼女のソロナンバー『22歳のわたし』のイントロが流れる。その時、安倍の表情が変わる。泣き顔が引き締まった表情に変わった。
いままで号泣していたのが信じられないくらい、彼女は完璧に歌っている。ファンは彼女の歌声に合わせ、白いサイリウムを揺らす。
その時、歌っている彼女の頭上から白いものが落ちてきた。それは雪のように見えた。
あきらかにファンが企画した白いサイリウム企画にあわせた演出で有る事が想像できた。
安倍なつみを最高の思い出とともに送り出してあげたいファンとスタッフの気持ちが最高の形で結びついた演出であった。
その日、横浜に雪が舞った...。その雪は、安倍なつみを愛しているファンとスタッフが降らせた雪だった....。
10話へ続く。明日の10時頃予定
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